諜報の天才 杉原千畝/白石仁章

諜報の天才 杉原千畝/白石仁章

内容(「BOOK」データベースより)

国難をいち早く察知する驚異の諜報能力。この男にソ連は震えあがり、ユダヤ系情報ネットワークは危険を顧みず献身した―。日本の「耳」として戦火のヨー ロッパを駆けずり回った情報士官の、失われたジグソーパズル。ミステリアスな外交電報の山にメスを入れ、厖大なピースを70年ぶりに完成させた本邦初の快 挙。日本が忘れ去った英知の凡てがここにある。

杉原千畝に関しては、ウィキペディアに非常に詳しく載っている。
杉原千畝

というか、この本よりもウィキペディアのほうが短時間で杉原千畝の人生と
「命のヴィザ」に関する件などはよく把握できます。

この本では杉原千畝が如何に一流のインテリジェントオフィサーだったかが
詳らかにされているが、
最も印象的なのは
後輩と酒を酌み交わす中で、
「だれもしなかったことなのに・・・こんなに働いているのに・・・」と
何度もつぶやくところです。

千畝はキリスト教徒だったそうですし、その人柄も古武士のような
温厚かつ重厚な人だったらしい。
そんな彼が心に抱えたものは何だったのか。

インテリジェントオフィサーとして命を削り情報を送っても
それが有効に活用されなければ何の意味がない。

そんな鬱懐が千畝の中にはあったようです。

「命のヴィザ」の件も長らく外務省にとっては汚点に過ぎなかったようです。

名誉が回復されたのは1980年代以降。

彼にとっては
町のかどで、飢えて、息も絶えようとする幼な子の命のために、主にむかって両手をあげよ

(旧約の預言者エレミアの『哀歌』)に従ったまでのことでした。
(ウィキペディアより)


そして人道主義だけではなく、インテリジェントオフィサーとしての判断があったのでは?
というのが本書。

何れにしても、彼の行動
わずか一ヶ月あまりのなかで2000通以上のヴィザを書き、
本省からの問い合わせにシラを切り、
また、ウラジオストック総領事代理・根井三郎などの協力もあり
数千人のユダヤ系難民が救われたわけです。

その結果が今の日本の立ち位置にどれだけの影響を与えたか。

まさに真のインテリジェントオフィサーでした。

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